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水虫や爪水虫の症状・原因・治療などについて
- 2011年04月01日
- 子供の皮ふの症状
足の水虫の発症には、気温や温度、白癬菌が足についてからたった時間、足に傷があるかどうかなどの条件に左右されます。足の水虫菌(白癬菌)をもっている人から周囲の環境に白癬菌が散布されます。散布された菌が、健康な人の足に付着することを防ぐのは難しいですが、付着して24時間以内に洗い流せば感染を防ぐことが可能です。足の水虫は、菌をもった人が歩いたところを踏んで24時間以上そのままの状態で放置するとうつってしまうと考えられています。ですから、お子様がプール、ジム、温泉などへ行った際は、24時間以内に足を石けんで洗ったり、抗真菌剤を塗ることによって水虫の感染を予防することが可能です。
水虫の症状は、大きく分けて、4つのタイプに分けられます。すなわち、A爪水虫(爪白癬)、B趾間型足白癬、C小水疱型足白癬、D角質増殖型足白癬です。
A爪水虫(爪白癬)では、爪が白色や黄色に混濁したり、厚くなったり、変形したりします。水虫の症状を放置すると、爪の水虫にかかりやすくなります。
B趾間型足白癬は、足の指の間にできる水虫のことです。皮膚が白くふやけ、カサカサしたり、赤くなったりします。かゆみを伴うこともあります。放置すると、皮膚がジュクジュクして痛みを伴うこともあります。
C小水疱型足白癬は、足の裏から側面にかけて、水ぶくれや膿疱(膿を伴う)が多くみられます。かゆみを伴い、夏に悪化することが多いです。
D角質増殖型足白癬では、足の裏全体、特にかかとの角質が厚くなることにより、足全体が硬くなり皮膚がはがれやすい状態になります。ぬり薬単独では治りが悪いため、水虫に効く飲み薬を内服します。
白癬菌が原因で水虫なります。日本では、素足で家の中を歩く習慣があるため、足の水虫に感染する機会が多いと思われます。水虫にかかっている人の足からはがれ落ちた皮膚すなわち鱗屑(りんせつ)には、白癬菌が多くみつかります。白癬菌が存在する鱗屑(りんせつ)は、家庭内のスリッパや風呂場のマット、じゅうたん、畳などにまき散らされています。足がむれた状態で、靴下や靴を長時間はいてしまうと、水虫の症状がうつってしまいます。
白癬菌が皮膚や爪などにいないかどうかを、顕微鏡で詳しく見ます。3分ほどで確認できる簡単な検査です。白癬菌が確認できれば、水虫の診断がつきます。一見、水虫や爪水虫の症状に似ていても、実は別の皮膚病(接触皮膚炎、掌蹠膿疱症、爪乾癬)のこともありますので、皮膚科専門医を受診して必ずこの検査をうけるようにしましょう。
基本的には、水虫には塗り薬(抗真菌外用剤)がよく効きます。2週間ほどで何らかの効果が現れ、1か月ほどで症状がほとんど消失します。ただ、症状が改善したからといって、すぐに塗るのを中止すると、症状が再発する場合がありますので、2ヶ月ほど長めに塗るとよいでしょう。大人の場合、爪水虫や角質増殖型の足白癬は、塗り薬の効きが悪いので、抗真菌作用のある飲み薬を併用します。
足の水虫は、白癬菌をもった人が歩いたところを踏んで24時間以上そのままの状態で放置するとうつってしまうと考えられています。ですから、プール、ジム、温泉などへ行った際は、24時間以内に足を石けんで洗ったり、抗真菌剤を塗ることによって白癬菌の感染を防ぐことが可能です。素足でなくても、靴下をはいても白癬菌が足に付着することがありますので注意が必要です。風呂場のマットやスリッパなどは、共用しないようにしましょう。床やじゅうたんなどは、こまめにお掃除をすることも重要です。
水虫や爪水虫の症状が疑われましたら、早めに当クリニック(皮膚科専門医)を受診して、適切な検査と治療をうけましょう。
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はなまる(雑誌Hanamaru)2009年5月号に、とびひに関する、まひろ皮膚科クリニック(豊橋市:皮膚科専門医)の記事が掲載されました。
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