皮膚に関する豆知識やケアの方法など役立つ情報が満載ですのでぜひ参考にしていただけれ
ばと思います。

夏に多い子供の皮膚病
- 2011年05月06日
- 虫さされ
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とびひ(伝染性膿痂疹)は、主に5月頃から夏にかけて、皮膚科の外来で子供(特に乳幼児)に多く見られる皮膚の病気です。虫さされ、あせもや湿疹などをかきこわした傷口やすり傷などがあると、黄色ブドウ球菌や連鎖球菌などの細菌が皮膚の表面で繁殖して起こります。発疹はかゆみを伴うことが多いため、ひっかくことによりひどくなり、他の部位に「とぶように」広がります。このため「とびひ」とよばれています。
乾燥肌やアトピーのお子さんは、皮膚のバリア機能が低下しているためとびひにかかりやすいです。とびひの原因となる菌は黄色ブドウ球菌が多いですが、その中でも最近MRSA(メチシリン耐性ブドウ球菌)の割合が増加しています。
MRSAは様々な抗菌薬(ペニシリン系やセフェム系など)に対して耐性を示すため、MRSAを起因とするとびひは、治りが悪い場合が多いです。とびひの治りが悪い場合は細菌培養検査をうける必要があります。
とびひがしっかり治るまでは、プールやおふろに入らないようにしましょう。とびひの患部は、石けんをよく泡立てて、泡で洗うようにやさしく洗浄するとよいでしょう。シャワー浴後、タオルでやさしく水分をふき取ってから、ぬり薬を外用しましょう。お子様に鼻をいじるくせがありましたら、そのくせをやめさせる必要があります。とびひを治すには、適切な治療と正しいスキンケアが大切です。
当クリニックでは、とびひによく効くぬり薬や飲み薬を処方しています。とびひの症状がございましたら、お気軽にご相談ください。